アバンテは聴けたのだが… Jリーグ 第8節 川崎×清水
いわん太です。
勝てん!
そして何より悔しいのが、アバンテ中に点を取られ勝ち点を失ったこと。
歌ってて点取られるなんて、少なくともいわん太は経験なしです(怒)
スタメン
ミヨッシが初スタメン。そして、ニコラス大塚がホーム開幕以来のスタメンとなりました。阿部ちゃんも戦列に復帰。エドゥがベンチにいることが嬉しいですね。
①流れの悪かった前半の原因
②等々力の主・憲剛のビルドアップ講座
③鬼木さんが押し進めるべきチーム作りとは
①流れの悪かった前半の原因
「原点回帰」
このフレーズの名のもと意気揚々と試合が始まりましたが、「丁寧に丁寧にビルドアップし引っかけられカウンター」という、ある意味原点回帰してしまったフロンターレ。
Jリーグ通算20000ゴールというメモリアルゴールを、早々に奪われるという屈辱的な展開となりました。
ビルドアップのテンポがいつまでたっても上がらない原因は、この試合に限って言えば間違いなくネットにありました。
ネットは、高さ、フィジカル、ボールスキル、パススピードを兼ね備えた選手で、Jでは唯一無二の存在かと。スピードまであったらかなりのチート選手なのですが、何より足りないのがクレバーさです。
それは各クラブにばれてきており、完全に狙われる始末。まあ昨シーズン終盤からなんですが、パスミスや激しいチャージを受けると途端に不安定になります。
今までは、日本人にはない力強さと足元のテクニックを武器に川崎のビルドアップを担当していましたが、メンタルの不安定さは目立つばかりです。
ネットが最終ラインまで下がり、ボールを受け、パスの打しどころを探せないとプレッシングの起点とされます。
後手後手となり、無理やり出したすところをカット。もしくは、外をグルグル回すだけといったいつもの悪い川崎の癖が出てしまいます。
ネットが2タッチくらいで捌けないと、テンポが出てこない
— いわん太 (@avante_iwanta) 2017年4月21日
最終ラインとビルドアップを担当するこのポジションは、ポジションサッカーの肝です。全方向へパスを出せる分、ほんの少しのタイミングでパスコースを見逃してしまいます。
不用意にイエローをもらったこともあり、前半で交代となりました。
能力的には文句なしなのですが、一瞬の判断力、クレバーさが足りない、そんなネットでした。
エウソンとエドゥがいないのも理由かもしれません。
②等々力の主・憲剛のビルドアップ講座
やはりダブルボランチは、一度解体するべき。
— いわん太 (@avante_iwanta) 2017年4月21日
今のメンバーだと3バックで、ネットの役割を奈良ちゃんに任せたほうが…
タッピー投入かな。
前半の出来から、いわん太はこのような予想をしました。
これは鬼木さんの基本コンセプト、今いる選手を考えてだったのです。
つまりこんな感じ。
3バック+憲剛、大塚でビルドアップし、リズムを出すのかなと。
しかし、鬼木さんの選択は森谷。そしてネットの役割を憲剛へ託します。清水が深くまでプレッシングしてこなかったのが理由かもしれません。
ここから等々力の主・憲剛のビルドアップ講座が始まります。
「川崎のリズムはこうやって出すんや!」
と言わんばかりの長短・強弱、色折々のパスでゲームメークしていきます。
その中も筆頭すべきは、ビルドアップ時のポジショニング。
普通、ネットや他のチームでもそうなのですが、大体最終ラインの間に入りプレッシャーを避けるのが一般的なやり方になってきています。
憲剛は、極力入り込まず2CBの前にポジショニングすることで、森谷と縦ではなく斜めの関係を作れていました。
このポジションを取る最大のメリットは、ビルドアップ時のムダなパスが減ることです。
前半は、谷口と奈良の間にネットが入り、そこを経由してパスを交換していたため、スピードが上がらず振り幅も少ないため、相手のブロックもずれません。
2CBでビルドアップすることで、横の関係も広く使えますし、一つ飛ばしのパスがサイドバックになるためコート広く使えるようになりました。その中に憲剛が加わり、サイドチェンジや、森谷、大塚、ノボリへパスを振り分けてリズムを作り出しました。特にサイドのノボリのスピードを意図的に上げる斜めのパスは、インテリジェンスを感じます。
ビルドアップがスムーズになり、リズムが出てきたのは、憲剛の卓越した戦術眼が導き出したポジショニング。
これが、JリーグMVPの実力です。
③鬼木さんが押し進めるべきチーム作りとは
今日の試合は、原点回帰を掲げて挑んだゲームです。
原点回帰とは、相手に押し込みハーフコートで試合をすること。
これをはっきりとさせたという点でよかったと思います。
後半の選手を姿をみれば、ある程度手ごたえを感じたのではないでしょうか。
ボールポゼッションは、69%。
何故このようなポゼッションになったかというと、自分達がボールを失ってからボールの回収=ボールホルダーにプレッシングできていたからです。
このサッカースタイルは、昨シーズンと変わりありません。
ここから守備的な部分をマイナーチェンジしていくことが、鬼木さんに課せられたミッションになります。
新生・鬼木フロンターレの開幕戦の大宮戦の際に、4-4-2ゾーンの強化について記載させていただきました。
「リアリズムサッカー」が新生・川崎フロンターレのキーワード!! 2017Jリーグ 第1節 大宮×川崎 - アバンテが聴きたくて!~フロンターレのマッチレビューブログ
このゾーンディフェンスが、今後の鬼木さんのポイントになってくるでしょう。
何故ポイントになるとかというと、90分間相手を押し込み続けることは、不可能だからです。
今日の試合は、イメージで言うと9割近くは押し込めていましたが、相手の時間というのはどの試合においても必ずやってきます。
つまり相手のビルドアップが始まった時に、プレッシングをかけるのか、ある程度引いてカウンターを狙うのか。この試合の残り10分、曖昧な状況が続きました。
リアリストであれば、ゾーンディフェンスを原点とし、ラインを整える選択をしなければなりませんでした。点を取られた場面でも、車屋があんなに高い位置を取る必要もないし、ノボリも同様な場面が散見させました。
押し込み続けるという選択肢では、正直去年と変わらないのかなと。
ベースはハーフコートゲームなのですが、プレッシングでビルドアップができない場合や相手もポゼッションを試みてくるチームに対しては、今日のような試合はありえないのです。
今回残り10分の試合運びについては、自分達のやりたいサッカーに酔いしれてしまった印象でした。
引いた時も自分たちの時間と思えるメンタルと戦術的判断。
これが次のステップに移るのに必要なことです。
それでは採点です。
採点
1.ソンリョン 5.0
3.奈良 5.5
5.谷口 5.0
2.ノボリ 6.0
7.車屋 5.0
21.ネット 5.0(▼46’)
今日の憲剛を見て学ぶことができれば、間違いなくよくなる。
14.憲剛 6.5 1G
2-1で勝ってたら、仙人の領域ですよ(笑)インテリジェンスを感じるプレーヤーは見ていて楽しい。
13.ミヨッシ 5.5(▼83’) 1A
流川化が進むミヨッシ(笑)回りが見えないのはルックアップの意識が足りないから。
27.大塚 5.5(▼79’)
8.阿部 6.0 1G
11.小林 6.0 1A
19.森谷 5.5(△46’)
16.長谷川 5.0(△79’)
採点基準が10分以上なもので…
6.田坂 採点なし(△83’)
鬼木監督 5.0
試合前の取り組みとしては、素晴らしかったのですが、少し強気に行き過ぎた印象。
最後の失点は、選手交代やシステムチェンジで防げたはず。回の引き分けは、NEW川崎の原点となる試合であることを期待します。
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