変幻自在のポジションレスサッカーが今の川崎強み!! 2017Jリーグ 第11節 川崎×磐田
いわん太です。
失点の少なかった磐田守備陣から2点を奪い勝利した川崎。
阿部ちゃんが完全にフィットしたことを証明するナイスゴールでした。
今節はタイムリーで観戦できませんでしたが解説していきたいと思います。
スタメン
前節のイースタン戦からの変更点としては、本職のSB武岡がスタメンとなりました。
心配していた我らがキャプテン・小林悠は出場。軽症だったのは幸いでした。
サブは、新井、奈良、ノボリ、タッピー、森谷、長谷川、森本となり、DF陣は一か月前が嘘のような充実ぶり(笑)
ポイント
①中村俊輔の走行距離から見るジュビロ安定の守備ブロックの作り方
②1ボランチを作り出す憲剛の動き
③変幻自在のポジションレスサッカーのキーマン阿部ちゃん!
①中村俊輔の走行距離から見るジュビロ安定の守備ブロックの作り方
まずは、名波監督率いるジュビロについて。
なんといっても今季のジュビロの目玉は、日本のThis is No10の中村俊輔。
精度の高い左足は説明不要でしょう。
その俊輔ですが、このゲーム走行距離が全選手を通してトップ(11.727km)です。
ちなみにスプリント5回。
なんでこんなに走っているのと思うかもしてませんが、与えられた役割を紐解くとその数字が示した意味が浮かび上がってきます。
表記上は、3-4-2-1の2の部分いわゆるシャドーのポジション。これはあくまで攻撃時になります。
守備時の俊輔の動きはというと…
2列目に動き、中盤へと下がります。言い換えると、「スペースを埋めること」と「カウンターに備えること」が、ボールを持たないときの俊輔の役割でした。
今年はやりの5-3-2ブロックを作り出す変則的なシステムの肝を俊輔が担っているため、走行距離が増えていたのです。ただラインを作る守備については、スペースを埋めることがメインで実際のボール奪取や体を張った仕事は、川辺、櫻内がカバーしていることがよくわかる数字がスプリント回数です。
つまり、守備もこなすというより、高め最終ラインでボールを奪い、そこからボールを受け高精度のパスを供給することが、俊輔を最大限生かすシステムだったかと推測できます。
②1ボランチを作り出す憲剛の動き
一方、川崎のレジェンド中村憲剛の動きを同じ、図で確認してみましょう。
表記上は、4-2-3-1のトップ下が憲剛のポジション。
前半、川崎のビルドアップがスムーズになり始めた時の憲剛の動きに注目です。
4-1-2-3のような形になっています。
ビルドアップがうまくいかない時に、よくやるパターンですが、今までと違ったのは、より幅広く三角形を作っていたことです。
ひとつは、「相手の3センターの脇のポジションを意識してポジショニングしたこと」があげられます。これは、相手を食いつかせ、サイドバックとサイドハーフと絡み相手のブロック内に侵入するためです。
もう一つは、「ネットが最終ラインに吸収されていないこと」です。
これは、相手のプレスが思ったより来なかったことが大きかったのですが、形を作ることができれば、斜めの関係を作り出すことができ、相手がとらえにくい状況ができます。この斜めの関係については、ポゼッションをコンセプトとするチームでは欠かせない要素なのです。
簡単に言うと、横パスだと攻撃のベクトルがゴールに向かないのです。
かといって縦一直線だと相手もバカじゃないので当然パスコースを消しにきます。斜めをパスを織り交ぜつつ、相手を横ではなく斜めで揺さぶることができれば、おのずとアンカーやセンターバックから縦パスが入ります。
この試合ネットが無理やり縦パスを入れ、パスが引っかかるシーンがなかったのは、この斜めの関係が作れていたからでした。
この試合はできましたが、これがプレッシングが強烈な鹿島相手にどうなるか大大大注目です。
③変幻自在のポジションレスサッカーのキーマン阿部ちゃん!
この試合の阿部ちゃんのポジショニングは、変幻自在でした。
前半は、主に左サイド、前半終わりごろには右サイド。後半は長谷川が入ってからは1トップとなったり、とにかくいろいろなポジションを取っていました。
監督の指示でということもあったかと思いますが、おそらく阿部ちゃんは憲剛と悠の近くにいることを基本として、ある程度自由に動いているのかなと。阿部ちゃんのヒートマップ見てみたいですね(笑)
これは、対戦相手からすると、かなり捉えにくいと思います。
「ポジションレスサッカー」
今の川崎の前線に関しては、ポジショニングはあってないようなものです。
その選手の組み合わせによって、各選手の特徴をお互いに生かして、パサーにも、ストライカーにもなれるのが、鬼木サッカーの攻撃の形。少しずつではありますが、点を取る方法がチーム内で見えてきたのではないでしょうか。阿部ちゃんと悠の連携が完全にあってきたので、あと一人がその2人にどう絡んでいくのか。現在は、長谷川が最有力なのは、結果を見ても明らかですが、その都度コンディションがよいスピードアタッカーを使うというのがよいのかなと。
そして、川崎の攻撃に厚みを加えるのは、ペナルティエリア外のシュートです。
いわゆるミドルシュートの類ではなく、相手を押し込んでからの、ペナ真正面から相手をブラインドにした状態でのシュートが打てるようになれば、得点が量産されると思います。つまり嘉人が狙っていたゾーンです。
この役割は、今の川崎では、リョータ、ミヨッシに期待したいと思います。
さあ次はいよいよ鹿島戦。
昨年の悔しさは忘れてませんよ!!
どんな形でもいいから勝利あるのみ!!
採点
1.ソンリョン 7.0 1A
23.エドゥ 6.5
5.谷口 6.5
17.武岡 6.0
7.車屋 6.5
10.大島 6.5
21.ネット 6.5
14.憲剛 6.5(▼79’)
22.ハイネル 5.5(▼46’)
11.小林 6.5(▼20’) 1A
8.阿部 7.0 1G
16.長谷川 7.0(△46’) 1G
2.奈良 6.0(△77’)
9.森本 5.5(△78’)
鬼木監督 6.0
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