毎年なぜか勝てないホーム開幕戦 2017 Jリーグ 第2節 川崎×鳥栖
いわん太です。
なかなか勝てませんねホーム開幕戦。ここ数年勝った記憶がありません。
そして、またしても始球式を外すと引き分ける説が(泣)
ただ試合の展開としては、今季で一番良かったかもですね。
【スタメン】
家長が欠場のため、ニコラスが今季初先発。個人的には、かなりフィットするのではと思っておりましたが…それ以外は開幕戦と同じメンバーでした。
【試合のポイント】
①鳥栖の守備方法のおさらい
②前半のニコラスの効果、攻撃の形について
③鬼木監督の交代について
①鳥栖の守備のメカニズムのおさらい
鳥栖の守備陣形は、プレスの位置によって2種類あります。
前線からプレッシングをする場合は、4-3-1-2、リトリートの場合、鎌田が2ライン目に吸収され4-4-2となります。
◎4-3-1-2の場合
◎4-4-2の場合
このシステムを使い分けることで、鳥栖は常にプレッシングをかけることができる陣形を保ち続けました。トップ下としてこのシステムのキーマンを担う鎌田は、スタミナをかなり消耗していたかと思いますが、試合終了まで高い強度を保っており、20歳ですが、風格漂うプレーヤーに成長しております。あっぱれです。
そしてこのシステムの目的としては、3センターハーフでボールを奪い、2トップに当て、鎌田に落としショートカウンター発動!!です。
この試合かなり狙われていましたが、鳥栖のクオリティ不足により命拾いしていました。しかし、豊田と組むフォワードが快速アタッカーだったらとゾッとしますね。後半から出てきた27番・田川は、次の対戦時は要注意です。まだ18歳だそうですし、ミヨッシ、長谷川も負けてられません!!
②前半のニコラスの効果、攻撃の形について
ニコラスこと大塚の役割は、ずばりショートパスのテンポアップです。
そのプレースタイルは、一言でいうと「レシーバー」。人と人の間に入り込み、ボールを入れるとワンタッチでボールを返してくる極めて特殊なスタイルです。
ニコラスが、このプレーを続けると潤滑油かのように、狭い場所でも滑らかにパスが通り、テンポが上がるのです。また、バイタルエリアへの出し入れが多くなり、ニコラスがボールに触れると、みんな続々と入りたがっていたバイタルエリアを交通整理しているような、そんな風に見えました。
特に今季は、悠様が1トップでダイレクトにはたく場面増えていましたが、このプレーの代わりを一つ前のバイタルエリアでしてくれるのがニコラスになります。なので悠様は、得意の飛び出しに専念できるようになる…というのが、鬼木監督の狙いでした。
しかし、ニコラスの弱点は、せっかくバイタルで受けても前を向かずレシーブしてしまうところ。チャンスを作り出す意識が強くなれば川崎になくてはならない存在になるかもしれません。
前半の途中からは、鳥栖に押し込み、カウンターがメインになってしまったので、活躍の場はなくなってしましました。
個人的には、めちゃめちゃ応援してます!!がんばれニコラス!!
③鬼木監督の交代について
ハイネルの交代は、プラン通りのようでしたね。もう少し大塚を引っ張ってもよかったかもでしたが、まあ理解できる交代でした。
しかし、後半最後に奈良の交代はさすがに消極的すぎました。阿部ちゃん、ノボリが疲労し、車屋が豊田に競り勝てなくなっていたので交代としては理解できますが、時間が遅すぎたのと、選手交代でチームにメッセージを伝えることができませんでしたね。
ホームで1-1の場面で、阿部→奈良ちゃんは、チームとして引き分けでいいよ。を意味します。しかしピッチ上の選手が最後まで得点を狙っていたのは明白なので、チームとして監督のメッセージを体現できませんでした。引くなら引く。攻めるなら攻める。このようなインテンシティの高い戦いでは細部が明暗を分けますので、リアリスト鬼木であれば、そこは見逃してはいけないポイントでした。
それでは、採点です。
【採点】
1.ソンリョン 6.0
豊田との1対1を確実に防ぐ安定感。失点のシーンはしょうがない。
5.谷口 5.5
やらかしそうな場面はあったが、その他はそつなくこなした。
7.車屋 6.0
終盤は、豊田に空中戦でやられ気味だったが、ビルドアップの安定さは舞行龍との違いを見せつけた。
2.ノボリ 6.0 (▼87')
攻撃にアクセントを加えるサイドアタックは、今の川崎の中では唯一無二。
6.タッピー 6.5
完サイドバックからのゲームメーキングが光る。ラームのように、ボランチもできそう。
10.リョータ 5.5
後半は高い位置で絡むことができたが、またまだできる。今年は、ビルドアップ時のスペースをつくドリブルと最終局面での成長を。
21.ネット 5.5
やはり縦パスが読まれてる感がある。ゴール前へ飛び出すプレーを見せたのは好材料。
8.阿部 5.5 (▼84')
がんばってはいるが、このポジションで成功するには自分の良さを出す必要がある。まだ良さは見せていない。
14.憲剛 5.5
この日は、なかなかバイタルで前を向かせてもらえなかった。終盤のサイドチェンジはさすが。
27.大塚 5.5 (▼46')
まだまだチャンスがあると。そのプレースタイルを生かしつつ、フライパスが出せればまだまだ伸びる。
11.小林 7.0
さすがの決定力。
22.ハイネル 6.5(△46’)
その片鱗見せつけたハイネル。危なっかしい一面はあるが、その気持ちの強さ、スピードを見ると1トップも面白そう。
3.奈良 採点なし(△84’)
13.ミヨッシ 採点なし(△87’)
鬼木監督 5.0
チームとしてのどう攻め守るのかが浸透しているようでしていない印象。
しかし、まだ始まったばかり。期待しています!
1on1がサッカーの基本!!ハンデ戦に勝利できなかった川崎Bチーム ACL 第2節 イースタンSC×川崎
なかなかうまくいかないものですね。
いわん太です。
まあ、広州が7-0で勝っていることを考えると残念すぎる結果でしたが、1人少ないハンデ戦と思えば、悪くない結果だったでしょうか(´;ω;`)
…正直、大量得点はなくても勝つだろうと思っていたので、少し考えてしまう試合でしたね。
それでは簡単にマッチプレビューです。
【スタメン】
川崎は、完全に2軍メンバーで挑むという選択をした鬼木監督。個人的には、極めて妥当な選択だったと思います。この日程は、ACL組ではよい方。中休めできますからね…そんなことを見透かされたんでしょうかね(´;ω;`)
【試合のポイント】
①後半からの鬼木采配
②サッカーの本質とは、何ぞや…
①後半からの鬼木采配
前半を終えた時点で、いわん太はこう考えてました。
実力差あるから、まだなんとかなる!4-1-4-1ゾーンは、アンカーの脇が弱点。
— いわん太 (@avante_iwanta) 2017年3月1日
右サイドは、タッピーに交代かな。
出し惜しみしている場合じゃない。
ミヨッシ、ハイネルをバイタル内に入れてサイドバックからのクロスが攻略法か…
図で表すとこんな感じ。
イースタンとしては、「中央突破の得意な川崎には、バイタルは自由にさせないぞ!」がこの試合のテーマ。しかし、そこを逃げていては、川崎の攻撃のメカニズムが機能しません。10人になってからは4-4-1になり、このエリアに人が全くいませんでしたので、アンカー横のスペースに人が入り込めるよう配置し直しました。
4-1-4-1ゾーンディフェンス崩しの第一歩でした。
そしてもう一点は右サイドの舞行龍が、完全にブレーキになっていたので、タッピーを投入!そして同点に追い付いたところまでは完璧でした!欲をいえば、前半の途中からやれれば最高でしたが、まあ合格点ですね。
②サッカーの本質とは、何ぞや…
サッカーの基本は、1on1!
この点において今日の川崎に一番足りなかったことろではないかなと思います。
イースタンは、格下ではあるが絶対に1on1でやられないといった気迫がありました。(まあラフプレーが多々ありましたが…)
この点において、1on1で戦えていたのはタッピーくらいではないでしょうか。力の差はあるはずなのに、同じレベルでプレーしてしまっている印象です。ハイネルもこの辺は、よく分かっていましたが、少し熱くなりすぎてしまいましたね(笑)
いずれにしても、この気持ちが出てこない以上、戦う集団にはなれないし、勝負強さも出てこないでしょう。
それでは、採点です。
【採点】
30.新井 5.5
29.舞行龍 4.5
なぜサイドバックだったのだろう…
4.井川 5.5
7.車屋 5.0
攻撃面で、タッピーくらい活躍できれば…バイエルンのアラバやラームの動きを見て勉強してほしい。
28.板倉 6.5 (▼81')
安定していた。
25.狩野 4.5 (▼46')
19.森谷 5.5
気持ちは見せたが、結果は伴わず…
13.ミヨッシ 5.0(▼69')
ドリブルのするポイントを自分自身まだ分かっていない印象。今日はドリブルからのロストが多かった。
9.森本 5.0
中々ボールがおさまらない。ワンタッチゴーラーを目指すしかない!
3.奈良 採点なし。
あまりにも不完全燃焼。リーグ戦でがんばりましょう。
6.タッピー 6.5(△46’)
タッピー無双で、右サイドを制圧。唯一1on1で違いを作り出せていた。
11.小林 5.5 (△69’)
最後のが決まっていればなあ。ボールが中々こなかった。
21.ネット 採点なし(△81’)
鬼木さん 5.5
後半出だしのシステムチェンジ&タッピー投入は、合格点の采配。しかし、攻撃面では憲剛がいないとただのチームになってしまうので、攻撃パターンを早く確立する必要がある。
審判 0.0
ひどすぎます。なぜレッドを出したかは説明する必要があるし、その後も悪質プレーへの未警告が多すぎた。試合をまったくコントロールできず、まさかの2人退場…
⬇気持ち切り替えよ!!っと思った方!
ご協力お願いします。
「リアリズムサッカー」が新生・川崎フロンターレのキーワード!! 2017Jリーグ 第1節 大宮×川崎
お久しぶりです。
いわん太です。
昨年は、終盤はなかなか更新できませんでしたが、今年は頑張って更新していきたいと思います。
Twitterのアカウント作って見ましたので、興味のある方、フォローお願いします!!
ある意味今年の川崎らしい!?
— いわん太 (@avante_iwanta) 2017年2月25日
勝利!!
途中から憲剛が降りて4-1-2-3のような形になると大宮のブロックを面白いように崩せました。
1点とってからの試合運びとしては満点でしょう。
あとはネット、リョータが安定すれば…
それでは早速マッチプレビューしたいです。
【スタメン】
ACLからメンバー変更は、舞行龍→ノボリ。車屋がセンターバックでの起用。狙いとしては、大前、江坂のスピードを考慮してのことでしょう。車屋に高さはないが、相手にも高さがないので問題ないとの鬼木さんの判断。このへんは、ヤッヒー監督との選手起用の違いが出ています。
前線は、メンバー変更はありませんが、水原三星戦と並びを変えました。家長1トップにする形でスタートしました。
【試合のポイント】
①ビルドアップ問題
②中央圧縮4-4-2ゾーンディフェンスの効果と弱点
③鬼木フロンターレの攻撃の方向性
①ビルドアップ問題
昨年から度々問題となっていましたが、前半はビルドアップが全然うまくいきませんでした。それは、ネットとリョータの判断の遅さと周囲のポジショニングの悪さにあります。
大宮の前線(大前、江坂)は、しっかりとプレスバックしてくるので、リョータは囲まれる状況が目立ちました。ここをシンプルに捌ききれませんでした。決して悪い出来ではありませんでしたが、まだまだ伸びしろを感じるのが川崎の10番です!!
ポイントは、「運ぶドリブル」の使いどころだと思います。中盤で相手のスペースに入り込むようなドリブルが効果的に出てくれば、もう1ランクアップしたプレーヤーになれるでしょう。
前半の終わりから憲剛が下がってきて4-3-3のような形になると相手が捕まえきれなくなりました。これを憲剛が下がらずにゲームを組み立てがきるようになれば、川崎らしいビルドアップができるでしょう。しかし、これは昨年から実践していることで、このパターンを防がれた時にどうするのか…鬼木プランに注目です。
②中央圧縮4-4-2ゾーンディフェンスの効果と弱点
今季の鬼木フロンターレの売りは、中央圧縮の4-4-2ゾーンです。
ヤッヒー体制では、あまり守備陣形にフォーカスされていませんが、基本的に今季の守備の陣形は昨年と同じです。なにが違うかというと、選手間の距離。具体的にいうとペナルティエリアの幅くらいの距離を保ちラインを敷いています。
効果としては、リトリート時に選手間の距離を密集させれば、その分ボールを奪いやすくなりますし、スルーパスも通りにくくなります。
ただ、弱点はもちろんあります。
それは、サイドが極端に空いてしまうことです。この2試合、結構サイドを崩されていましたよね。
4-4-2ゾーンの最高峰アトレティコ・マドリードは、この問題を鬼のスライドの速さによって解決しています。距離感を保ちつつサイドに寄せ、ボールホルダーへのプレッシャーをかけ続けミスを誘います。逆サイドへサイドチェンジされても、素早いスライドでスペースを埋めます。
現状、川崎は、スライドで対応しきれていないのが現状です。なのでサイド突破を狙われると、中を閉めているとは言え、ヘディングが得意なCFのいるチームにはかなり不安に感じています。また、浦和のような、ウイングバックのいるチームやマリノスの斎藤学、柏のクリスチャーノ、伊東のようなスピードアタッカーのいるチームの対応策について、どのうように考えるのか注目していきたいです。今の守備陣のクオリティだと、サイドハーフの阿部ちゃんあたりが吸収され5バック気味に対応するのが、現実的ではないかなと思います。
ただし、昨年に比べてチームとして統率させているのはよく分かります。前線のプレッシングとリトリートの使い分けが的確にできれば、昨年1stの強固さが戻ってくるのではと期待してしまいます。
③鬼木フロンターレの攻撃の方向性
悩ましいのは攻撃陣。家長は、後半早々に代えられてしまうほどフィットしていません。今季の攻撃陣の狙いは、中央突破からの高速コンビネーションです。しかし、キャンプで攻撃練習をしたのかというほど、意思疎通ができていません。
家長、阿部とも能力があるのは間違いありませんが、まだまだ時間がかかりそうです。具体的に言うと、ポジショニングが定まっていません。川崎は、流動的にポジションチェンジし、攻撃するので、まずは自分の居場所を見つけることが重要です。これにはかなり新加入選手は苦労します。何故なら、明確なルールがないからです。中心選手の憲剛、リョータ、悠様、ネットとうまく絡みながら、バイタルエリアでボールが受けることができれば、得意のテクニックが生きてくると思います。
あとは、この攻撃ユニットだと前線への飛び出しが少なすぎます。森本が入って多少は改善されましたが、飛び出しの数が少ないので、中々シュートが生まれませんでした。前線には、バイタルエリアでのボールのもらい方やシュートへの積極性を考えるとミヨッシの起用が期待されます。
そして4-1-2-3気味になった場合、サイドバックの駆け上がりによるスピーディなサイドアタックが少し形になりかけているので、中央突破→サイドバックのクロスで相手を押し込むパターンの攻撃に期待です。
総括
課題も多くありますが、各チーム新戦力を加えたこの時期、完成されたチームはないでしょう。
1点とった後の試合運びに監督、チームとしての意図が感じられましたし、車屋のCB起用やパワープレー対策で奈良を投入するなど、相手を見つつ試合をしていることがよくわかりました。
自分達のサッカーから現実主義(リアリズム)サッカーへ。
鬼木色は十分に出せた開幕戦でした。
それでは、採点です。
採点
1.ソンリョン 7.0
さすがの安定感。素晴らしいのひとこと。
5.谷口 6.5
激しさを見せて、DFラインを引き締めた。
7.車屋 6.0
なれないCBも監督の狙い通りそつなくこなた。
6.タッピー 6.0
攻撃面で貢献は見せれなかったが、SBの動き+中盤の動きを兼ね備えたプレーを見せた。
2.登里 6.0 (▼90+3')
おしいクロスが一本。しかし、得意の突破は、押さえられた。
10.リョータ 5.5
悪くはなかったが、判断力に改善の余地あり。
21.ネット 5.5
守備面やサイドバックへのパスはよかったが、縦パス成功率はかなり低い。
14.憲剛 7.5 1G1A MOM
ジャスティス!!さすがJリーグMVP。
8.阿部 5.5 (▼85')
まだまだ改善の余地はありますが、家長が抜けたら交通渋滞から解消された印象。
11.小林 7.5 1G1A
頼れるキャプテンの2試合連続ゴール。
41.家長 5.0(▼57')
なかなか自分の居場所を見つけられない印象。いかにバイタルで受け、ダイレクトで捌けるか…
9.森本 6.0(△57')
流れをかえる存在感。おしい飛び出しもあり。
4.奈良 - (△85') 採点なし。
25.狩野 - (△90+3') 採点なし。
機能した3-4-3と機能しなかった4-2-3-1 Jリーグ 2st第11節 川崎×福岡
いわん太です。
久々の快勝!!
と言いたいですが、最後の1失点してしまったところが今の川崎の現状を表していると思います。
それではビルドアップ問題の答え合わせをしていきたいと思います。
余談ですが、スカパーの解説陣は酷すぎましたね(笑)解説のプロではないので分かりませんが、試合の流れが変わる戦術的なポイントはしっかりと押さえてほしいと思ってしまいました。
スタメン
(川崎)
スタートは3-4-3を選択。秋田戦の出来きを考えると当然の流れですね。メンバーは、怪我人が続出の中、右のCBのタッピーが抜擢されました。代表帰りの悠、リョータもスタメンとなり、スクランブル感のある印象です。サブは、新井、武岡、板倉、橋本、森谷、三好、森本。
(福岡)
キープレーヤーのウェリントンがベンチスタート。トップに金森を配置していることから、積極的なプレッシングで突っ掛けて素早く飛び出すのが狙いであることは明確でした。
前半
問題のビルドアップは、3-4-3では問題なく機能することを証明した前半でした。4-2-3-1に比べ、最終ラインに真ん中にエドゥがいること両サイドのCBに広がりを見せることで、リョータ、ネットへのパスコースを限定させず福岡にプレッシングの的を絞らせませんでした。そして注目のタッピーは、流石のボールスキルでチャンスになる効果的なパスを何本か決めました。改めて最終ラインからのゲームメーキングの重要さを見せつけられた気がします。
ビルドアップが安定しているので、相手を押し込むことができ完全に掌握できました。そしてもう1つ川崎のペースで試合を進められた理由は、福岡の3-4-2-1の3バックに嘉人、憲剛、悠の3人がマンツーマン気味にプレッシングし続けることと、リョータ、ネットが次のパスコースを消すことで相手に無理なロングボールを蹴らせることに成功していたため、安定してボールを回収し続けたことです。
流れでは得点できませんでしたが、セットプレーで谷口の今季初ゴールで先制し前半を折り返します。気になるのは理想的な形で崩せてはいないので、憲剛のよく言う「後は崩すだけ」には持っていくことはできたという印象。
後半
後半開始から福岡が先に動きます。21冨安を中盤にあげ、4-2-3-1にしました。(スカパー解説陣は、これに気づいていないよう…)
狙いは中盤を厚くし、積極的にプレッシングすること。
ただし、コンパクトな5-4ブロックでバイタルエリアを封鎖していたのを、前線からプレッシングをかけるため、前線に人数をかけますが最終ラインは上がりきっていないのでバイタルエリアがぽっかり空いてしまいました。ゼロトップの嘉人がバイタルを使いはじめたのは偶然ではありません。そして、後半直後に憲剛の狡猾?なゴールを決め流れを渡さずにゲームを進め、久々に嘉人がキレイに決め勝負を決めました。
後半の4-2-3-1
そして問題の4-2-3-1。
このシステムに変えた理由は、いろいろ考えられますが一番は選手交代を考えてかなと思っています。
この日は、ベンチメンバーを見る限り攻撃的な選手は森谷、三好、橋本、森本。コンディション的には、森谷を使いたかったが3-4-3では、使うところがなかったのでシステム変更したのなと思いました。3-4-3の場合、今の現状では選手を投入しにくいのかなと。個人的にはミヨッシでもよかったと思いましたが,、代表帰りで微妙だったのかもしれません。
もうひとつ考えられる理由は、3点差がついたので4-2-3-1のビルドアップが使えるのか試したのかなとも考えました。プレッシャーをかけてくる相手にしっかりビルドアップできるのか!?いわん太的にも非常に気になっていたので、ヤッヒー監督がそう考えてもおかしくはないのですが真意は監督のみぞ知るといったところです。
いずれにしてもこのシステム変更は失敗に終わり、ものの見事に福岡のプレッシングにハマってしまいました。これが川崎の現状、事実上4-2-3-1は崩壊してしまいました。恐らくこれから対戦するチームは、川崎の4-2-3-1の攻略法がわかったため、ここぞとばかりプレッシングを仕掛けてくるでしょう。
さてどうしたものか?3-4-3を続ければビルドアップ問題は解消するが、試合途中のシステム変更で流れを取り戻すパターンがなくなってしまいます。また、ベンチメンバーを見ても選手交代のチョイスが難しくなるというジレンマに陥ってしまいます。特にCBが不足しているのでタッピーが使えるオプションが増えたとはいえ限定的なものとして考えているとは思います。
ビルドアップ問題は、決着したともいえるし決着してないとも言えます。次の大宮戦はどのような布陣で臨むのか?注目したいと思います。
ビルドアップ問題再び その2
いわん太です。
引き続きビルドアップについてお話ししていきたいと思います。
前回はフォーメーションにフォーカスしてお話ししましたが、ここからは選手個人の能力のお話し。いくら立派な戦術論があったとしても、その内容を選手が理解して実践できなければ意味がないものになります。
選手個人のビルドアップ時の重要なポイントとなるキーワードは「ポジショニング」、「判断の速さ」と「パススピード」です。
ポジショニングについて
その中でも特に求められるのは、「ポジショニング」。これが悪いとパスが出せないというのは、皆さんよく分かると思います。これをヤッヒー語録に当てはめると「出して動くを繰り返す」です。川崎では共通認識として全選手に植え付けられています。(理解していない状況もたまにありますが…)
相手の人数やプレッシャーをかけてくるラインの位置、自分達の選手の特徴によって、このポジショニングは変わらなければなりませんが、少しこの点において川崎には工夫が足りないのかなと感じます。
例を挙げるなら先般の日本代表のUAE戦がまさに好例?で、抜群にこれが出来ていませんでした。日本代表の求めるサッカーは、いわゆる縦に速いサッカーです。つまり、相手の陣形を整える前に、サイドをえぐりズドン!が理想系なのです。
両SH(本田、清武)が中央に寄っているにも関わらず、香川は被り気味な曖昧なポジショニングを繰り返すばかりで空気となり、SBは終始カウンターを気にしてか、オーバーラップのタイミングを逃し、全くスピードが上がりませんでした。
そしてリョータはリョータで、前線のポジショニングが悪いことと、緊張からかFWの飛び出しを見つけ出せず、結局無難なパスルートを選択し続け、ご存知の有り様でした。まあ初めの先発でゲームをコントロールしろといっても、元々タイプも違いますしリオから疲労等可哀想なところもありました。これも経験!と言うことにしときましょう。必ずや川崎でこの悔しさを力に変えてくれると信じ応援しつづけます!(個人的には、アンカー+センターハーフ2枚の形が川崎でも代表でも一番力を出せると思います。ネットが日本に帰化すればいいのに!!)
判断の速さについて
また、2つ目に上げた「判断の速さ」は、少し前までよくヤッヒー監督からよく出ていた言葉で「目がよくなってきた」、「見えすぎる」といった部類のものですね。特に力の均衡したハイレベルな戦いでビルドアップをミスったら、たちまち大ピンチになってしまいます。
これは言葉にすれば一言ですが、実際に正しい選択をし続けるにはかなりの戦術理解とチーム全員のイメージ共有が必要になります。
パススピードについて
最後に某日本代表の選手の一言で話題になっております「パススピード」です。この要素は、チームカラーによって意味合いが変わってきます。つまり川崎と日本代表は少し意味が異なります。川崎は、ポゼッションをするためのムダなパスもある程度考慮しゲームを組み立てます。
ただ、日本代表はそうはいきません。とにかく前へ早くが共通言語なので、ムダなパスは必要とされてないのです。
裏を返すと川崎は、ムダなパスが多くテンポが一定になってしまいゾーンの外でパスを回してしまうだけになる傾向があるともいえるので、CBとボランチがパススピードをコントロールし緩急をつけることはポゼッションする上で非常に重要なことなのです。
以上の点を色々書きましたが、これらを高いレベルで行われるには「心・技・体」の一致が必要なのだとここ数試合で改めて思うようになりました。
ここまではお話した技術の面があっても、フィジカル・コンディション的に整っていないと、いくら凄い選手たちが揃っていても力が発揮できないのは日本代表の試合でもよくわかりました。そして残り7試合で勝ち点5差で首位にいるチームのメンタル面。今までに感じたことのないプレッシャーが襲いかかってきます。
悲願の優勝に向けて天皇杯をフルメンバーで挑んだことが、吉と出るか凶でるか…
皆さん!!福岡戦は、ビルドアップ問題の回答がでる非常に興味深い一戦となりますので全力で応援し続けましょう!!
ビルドアップ問題再び~今流行りの言葉・プレースピードとは? 天皇杯2回戦 川崎×秋田
いわん太です。
ここ数試合なんで~と思う試合が続きますね(泣)
柏戦は、セットプレーとスピードアタッカーに苦しみまさかの大敗。
そして、先日の代表では我らがリョータが2失点に絡み戦犯として扱われ、ここ最近の決まり文句の「所詮Jレベル!!」なんて言われる始末(泣)
そして今回の試合です。
なんとか勝利しましたが、あわやジャイアントキリング!?と思わせる内容で、とてもJ1首位を走るチームとは思えない試合でした。
秋田は確かに素晴らしかったのですが、カテゴリーが2つ違うチームのプレッシングに苦しむには、理由があります。
それは皆さん言わなくてもわかるかと思いますが「ビルドアップ」に何かしらの不具合がチームとして出ているからです。
今回は、改めてビルドアップに焦点を当てお話ししたいと思います。
まずは、川崎のビルドアップについて簡単に。
川崎のビルドアップを4-2-3-1の場合と3-4-3の場合に分けるとこのようになります。
①4-2-3-1の場合
②3-4-3の場合
秋田戦の前半は①で、65分当たりに②に変えています。
①のビルドアップの構造は、DHの1人が両センターバックの間に入り、サイドバックを押し上げます。そして、後ろの3枚+もう1人のDHでビルドアップを試みます。さらにトップ下の選手が加わることにより、4-4-2で機能不全に陥った問題を解決していました。
②は、既に後ろに3枚いるので両サイドCBがサイドに広がり、CB3枚+DH2枚を幅広く使ってビルドアップしています。
見てもらえばわかるように大きな違いは、CB二人谷口、武岡の距離間です。
①の場合、CBの距離がそこまで大きくは開きません。それはネットがCBの間にずっといる訳ではないので、サイドに開きすぎると真ん中のポジションをぽっかり空けてしまうリスクを嫌っていることと基本ポジションとしてサイドバックが戻る位置という認識があるからです。一方、②はCBの谷口、武岡がSBのような位置まで広がります。その位置はプレスが届かない位置&パスコースを広げることができます。
何が言いたいかというと、前から積極的なプレッシングは1人では成り立ちません。最終ラインをあげ、コンパクトに陣形を保ちつつファーストディフェンダーであるFWがプレッシングでパスコースを限定し、限定させたパスの送り先に詰め奪う。これがプレッシングの基本ですね。
つまりパスコースを限定される前にボールを動かし続けなければいけないのですが、人数をかけられればかけられるほどパスコースは限定されます。なのでコートをワイドに使い、パスコースを広げて相手の守備に的を絞らせないことが重要なのです。
いわん太的には、4-2-3-1スタートの場合、両CBのポジショニングが鍵ではないかなと思っています。サイドに思い切って広がれば、SBの押し上げがスムーズになり、スピーディーなビルドアップが戻ってくると思います。
そして中央圧縮のゾーンディフェンスの攻略法であるロングボールによるサイドアタックについて、憲剛は序盤で少し試していたのですが、あまりにもビルドアップが上手くいかないこと、中野が散々な出来だったので上手くはいきませんでした。
ここまでは戦術論としてのお話し。
次回、選手個人のお話をしたいと思います。
今回はこのへんで…
極めて一般的な目を持つ男・ハリルホジッチが見据える日本代表
いわん太です。
さて代表選手が選ばれましたね!
悠とリョータは当然の如く選ばれました。
嬉しくもあり、不安にもなる川崎サポの気持ちは痛いほどわかります!!
怪我だけはくれぐれも気をつけて!
特に悠!!
頼むよホント(笑)
そして当然といえば当然!意外といえば意外な我らが憲剛がバックアップメンバーに選ばれました!!
贔屓目に見ても今年の活躍を見れば当然の結果ではありますが、ガンバの遠藤の件を考えると
「年齢制限あったんじゃないん?」
と思われる方多いのではないでしょうか?
しかしいわん太的には、ハリルホジッチという男極めて一般的な目線を持った監督だなと思っています。
それは、日本代表の戦術を紐解くと一目瞭然なのです!!
今回選ばれたメンバーはこちら。
▽GK
東口順昭(G大阪)
西川周作(浦和)
▽DF
SB 酒井高徳(ハンブルガーSV)
CB 森重真人(FC東京)
CB 槙野智章(浦和)
CB 昌子源(鹿島)
▽MF
DH 長谷部誠(E・フランクフルト)
CH 柏木陽介(浦和)
DH 山口蛍(C大阪)
CH 大島僚太(川崎)
OH,LWG 清武弘嗣(セビージャ)
▽FW
CF 岡崎慎司(レスター)
RWG 小林悠(川崎)
まずはハリルの基本システムは4-1-2-3か4-2-3-1です。そもそもこのシステムで戦っているチームはJリーグでは、川崎くらいしかありません。なので総得点でJトップの川崎の選手が選ばれるのは当然ですね。
なら嘉人も選ばれるやん!
となるのですが、選ばれない理由はそのプレースタイル。嘉人は1トップでありながら、下がってゲームメークにも参加したりするセカンドトップ型です。川崎では自由を与えられ、その動きに周りが連動し、絶妙なタイミングでパスがしっかりと供給される王様スタイルで3年連続得点王の偉業を達成しています。
ただし代表で求められる1トップは、役割が全く異なります。代表の1トップは、ボールを奪った後にディフェンダーを背にしてもしっかりボールを納めることのできるポストプレーとポゼッション時の裏への飛び出しが求められるためプレースタイルが嘉人の場合全然違うのです。
また、このチームでプレーするにあたり嘉人は運動量が明らかに足りません。前線の選手も激しくプレッシングするこのチームカラーでは、嘉人は輝くことが出来ないため招集を見送られていると推測します。
ただ結果を残していることも事実。最後の最後に滑り込みなんてこともあり得ると思うのでこのまま突き進んでほしいと思います。
一方、憲剛がバックアップメンバーに選ばれる理由は、今季大活躍しているので当然なのですが、その理由として川崎で攻撃的なポジションでプレーしていることがあげられます。守備面でのタスクをある程度解放された憲剛はJでは段違いの働きをみせます。攻撃面での戦術理解度か高く、すぐさま前線の選手とイメージを共有できそうであることも理由だと思います。
そして何よりこのポジションでプレーしている選手がJの選手があまりいないので、このままの流れでW杯で憲剛が出場なんてことも現実味を帯びてくる訳です。
ハリルの考えは、大きな大会で大量失点で崩壊する守備を2年かけ組織としての守備を意識づけ、攻撃面では素早く前線まで運び攻撃回数を増やす。W杯ではポゼッションしながら戦う時間は限られていますので、より現実的な考え方なのではないのでしょうか?
最後に川崎の今の立ち位置を見れば当然といえば当然の選考なのですが、何よりサポの気持ちとしてはまずはクラブとしてしっかり稼働してほしい気持ちが大半だと思います。
怪我せず帰ってくれば間違いなく飛躍のチャンスです。
がんばれ!!悠!リョータ!!憲剛!!
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