「リアリズムサッカー」が新生・川崎フロンターレのキーワード!! 2017Jリーグ 第1節 大宮×川崎
お久しぶりです。
いわん太です。
昨年は、終盤はなかなか更新できませんでしたが、今年は頑張って更新していきたいと思います。
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ある意味今年の川崎らしい!?
— いわん太 (@avante_iwanta) 2017年2月25日
勝利!!
途中から憲剛が降りて4-1-2-3のような形になると大宮のブロックを面白いように崩せました。
1点とってからの試合運びとしては満点でしょう。
あとはネット、リョータが安定すれば…
それでは早速マッチプレビューしたいです。
【スタメン】
ACLからメンバー変更は、舞行龍→ノボリ。車屋がセンターバックでの起用。狙いとしては、大前、江坂のスピードを考慮してのことでしょう。車屋に高さはないが、相手にも高さがないので問題ないとの鬼木さんの判断。このへんは、ヤッヒー監督との選手起用の違いが出ています。
前線は、メンバー変更はありませんが、水原三星戦と並びを変えました。家長1トップにする形でスタートしました。
【試合のポイント】
①ビルドアップ問題
②中央圧縮4-4-2ゾーンディフェンスの効果と弱点
③鬼木フロンターレの攻撃の方向性
①ビルドアップ問題
昨年から度々問題となっていましたが、前半はビルドアップが全然うまくいきませんでした。それは、ネットとリョータの判断の遅さと周囲のポジショニングの悪さにあります。
大宮の前線(大前、江坂)は、しっかりとプレスバックしてくるので、リョータは囲まれる状況が目立ちました。ここをシンプルに捌ききれませんでした。決して悪い出来ではありませんでしたが、まだまだ伸びしろを感じるのが川崎の10番です!!
ポイントは、「運ぶドリブル」の使いどころだと思います。中盤で相手のスペースに入り込むようなドリブルが効果的に出てくれば、もう1ランクアップしたプレーヤーになれるでしょう。
前半の終わりから憲剛が下がってきて4-3-3のような形になると相手が捕まえきれなくなりました。これを憲剛が下がらずにゲームを組み立てがきるようになれば、川崎らしいビルドアップができるでしょう。しかし、これは昨年から実践していることで、このパターンを防がれた時にどうするのか…鬼木プランに注目です。
②中央圧縮4-4-2ゾーンディフェンスの効果と弱点
今季の鬼木フロンターレの売りは、中央圧縮の4-4-2ゾーンです。
ヤッヒー体制では、あまり守備陣形にフォーカスされていませんが、基本的に今季の守備の陣形は昨年と同じです。なにが違うかというと、選手間の距離。具体的にいうとペナルティエリアの幅くらいの距離を保ちラインを敷いています。
効果としては、リトリート時に選手間の距離を密集させれば、その分ボールを奪いやすくなりますし、スルーパスも通りにくくなります。
ただ、弱点はもちろんあります。
それは、サイドが極端に空いてしまうことです。この2試合、結構サイドを崩されていましたよね。
4-4-2ゾーンの最高峰アトレティコ・マドリードは、この問題を鬼のスライドの速さによって解決しています。距離感を保ちつつサイドに寄せ、ボールホルダーへのプレッシャーをかけ続けミスを誘います。逆サイドへサイドチェンジされても、素早いスライドでスペースを埋めます。
現状、川崎は、スライドで対応しきれていないのが現状です。なのでサイド突破を狙われると、中を閉めているとは言え、ヘディングが得意なCFのいるチームにはかなり不安に感じています。また、浦和のような、ウイングバックのいるチームやマリノスの斎藤学、柏のクリスチャーノ、伊東のようなスピードアタッカーのいるチームの対応策について、どのうように考えるのか注目していきたいです。今の守備陣のクオリティだと、サイドハーフの阿部ちゃんあたりが吸収され5バック気味に対応するのが、現実的ではないかなと思います。
ただし、昨年に比べてチームとして統率させているのはよく分かります。前線のプレッシングとリトリートの使い分けが的確にできれば、昨年1stの強固さが戻ってくるのではと期待してしまいます。
③鬼木フロンターレの攻撃の方向性
悩ましいのは攻撃陣。家長は、後半早々に代えられてしまうほどフィットしていません。今季の攻撃陣の狙いは、中央突破からの高速コンビネーションです。しかし、キャンプで攻撃練習をしたのかというほど、意思疎通ができていません。
家長、阿部とも能力があるのは間違いありませんが、まだまだ時間がかかりそうです。具体的に言うと、ポジショニングが定まっていません。川崎は、流動的にポジションチェンジし、攻撃するので、まずは自分の居場所を見つけることが重要です。これにはかなり新加入選手は苦労します。何故なら、明確なルールがないからです。中心選手の憲剛、リョータ、悠様、ネットとうまく絡みながら、バイタルエリアでボールが受けることができれば、得意のテクニックが生きてくると思います。
あとは、この攻撃ユニットだと前線への飛び出しが少なすぎます。森本が入って多少は改善されましたが、飛び出しの数が少ないので、中々シュートが生まれませんでした。前線には、バイタルエリアでのボールのもらい方やシュートへの積極性を考えるとミヨッシの起用が期待されます。
そして4-1-2-3気味になった場合、サイドバックの駆け上がりによるスピーディなサイドアタックが少し形になりかけているので、中央突破→サイドバックのクロスで相手を押し込むパターンの攻撃に期待です。
総括
課題も多くありますが、各チーム新戦力を加えたこの時期、完成されたチームはないでしょう。
1点とった後の試合運びに監督、チームとしての意図が感じられましたし、車屋のCB起用やパワープレー対策で奈良を投入するなど、相手を見つつ試合をしていることがよくわかりました。
自分達のサッカーから現実主義(リアリズム)サッカーへ。
鬼木色は十分に出せた開幕戦でした。
それでは、採点です。
採点
1.ソンリョン 7.0
さすがの安定感。素晴らしいのひとこと。
5.谷口 6.5
激しさを見せて、DFラインを引き締めた。
7.車屋 6.0
なれないCBも監督の狙い通りそつなくこなた。
6.タッピー 6.0
攻撃面で貢献は見せれなかったが、SBの動き+中盤の動きを兼ね備えたプレーを見せた。
2.登里 6.0 (▼90+3')
おしいクロスが一本。しかし、得意の突破は、押さえられた。
10.リョータ 5.5
悪くはなかったが、判断力に改善の余地あり。
21.ネット 5.5
守備面やサイドバックへのパスはよかったが、縦パス成功率はかなり低い。
14.憲剛 7.5 1G1A MOM
ジャスティス!!さすがJリーグMVP。
8.阿部 5.5 (▼85')
まだまだ改善の余地はありますが、家長が抜けたら交通渋滞から解消された印象。
11.小林 7.5 1G1A
頼れるキャプテンの2試合連続ゴール。
41.家長 5.0(▼57')
なかなか自分の居場所を見つけられない印象。いかにバイタルで受け、ダイレクトで捌けるか…
9.森本 6.0(△57')
流れをかえる存在感。おしい飛び出しもあり。
4.奈良 - (△85') 採点なし。
25.狩野 - (△90+3') 採点なし。