引いて守っての打開策はサイドアタック向上にあり!? 2017Jリーグ 第6節 川崎×甲府
いわん太です。
怪我人続出の中、負けなくてよかったのか。勝ち点を落としたのか…
当然後者ですよね(´;ω;`)
試合内容が悪すぎました。
リョータ不在がかなり響いた試合だったと思います。
余談ですが、甲府の監督は昨年まで新潟を指揮していた吉田監督。
実は川崎があまり得意としていない監督。
柏、新潟では、理想を追求するあまり結果は伴いませんでしたが、昨年までの甲府に、ドイツで流行中の5-3-2を採用し、ピリッとスパイスを加えております。
それではスタメンです。
【スタメン】
スタメンは、怪我のリョータに代わり結果を残した森谷がそのまま務めるといった布陣。というより、森谷しかいないのが現状か。
原川レンタルバックとかできないのかな…
【試合のポイント】
①3-4-1-2が機能しなかった訳と後半のシステム変更の意図
②サイドバックの役割。サイドアタックのバリエーション
③攻撃を加速させる斜めのパスとは
①3-4-1-2が機能しなかった訳と後半のシステム変更の意図
仙台戦に機能した3-4-1-2を引き続き採用。
これが落とし穴でした。
何故かというと甲府の作戦は、
「バイタルを絞めてカウンター一発。最悪引き分けでもOK!!」
というものでしたので3センターがバイタルエリアに陣取ります。そうすると図のような位置関係になります。
ビルドアップのエリアを見てみると、川崎の最終ライン+ボランチ(5人)と甲府の2トップ(2人)となっています。完全に川崎の人数が余っていることが分かります。
浦和のミシャ式に形は似ているのですが、浦和の場合、森脇(奈良)、槇野(車屋)がサイドバックのようにサイドを押し上げる役割があるので、似て非なるものとなのです。試合終了後の鬼木さんのコメントを見る限り、この点について選手で判断してほしかったようですが、チームコンセプトとしてリスク回避の意識が働いてもしょうがないのかなとも感じました。
そしてアタッキングエリアの人数は、3対6。
つまり、
「後ろに人数をかけすぎていて、前線の人数が足りてない。」
といったところ。なのでパスコースも作れないし、スピードも上がらない状態。つまり、甲府の策略にハマっていきました。
スピードを上げるパスが入らないのが苦戦の要因。それはビルドアップに人数をかけすぎのため。
— いわん太 (@avante_iwanta) 2017年4月8日
森谷が甲府の3センターを揺さぶらなければポゼッション時には崩せないか。
そこで鬼木さんは、すかさずシステム変更します。
4-2-3-1に変更し、ビルトアップの人数を減らしサイドアタックを狙った采配になります。
この図を見てみるとサイドハーフの長谷川、ハイネルがサイドバックの車屋、ノボリに押し上げられ数的優位を作れることができています。
狙いとしてはよかったですが、甲府の牙城を崩すまでには至らず、ほどんどチャンスらしいチャンスを作れませんでした。
それは、ハイネル、長谷川が甲府の3ハーフの脇を狙うことができず最後までバイタルを広げることができなかったが要因かと思います。
②サイドバックの役割。サイドアタックのバリエーション
なぜ、川崎の攻撃が引かれた時にしっくりこないのか。選手自身のクオリティの問題なのか、システム、戦術的なものなのか。すべて当てはまるのですが、サイドバックの役割に行き着くのかなと思いました。
それはサイドバックの固定概念にあると思っています。
いわん太の思う固定概念とは、
「サイドバックは、サイドハーフの後ろをオーバーラップじ、クロスを上げる」
この考えがサイドアタックのバリエーションの少なさに起因すると考えます。世界を見渡すとサイドバックの役割は多岐にわたります。
中盤まで絞りビルドアップの中核を担うこともあれば、ウイングのように攻撃に特化した役割を求められることも。またCBとなり守備的な役割をこなすこともあります。
川崎でいうとタッピーがサイドバックだけどゲームメーカーという日本人にはいないタイプ。ゲームメーキング力が格段に上がることは広州戦で証明されています。
この試合はあまりにも、正直すぎたので簡単にブロックが作られてしまいました。
少し前のバルサだと、こんな動きで相手を撹乱させていました。
川崎は、中央突破型と(長谷川、ミヨッシ)と、ウイング型のサイドアタッカーがいるので(ノボリ、ハイネル)、組み合わせ次第では相手のサイドの選手を釣りだしてその内側をサイドバックがオーバーラップする形もありかなと思ってしまいます。
何よりペナルティ内に進入できるので、クロス距離が近くなり精度が格段に違います。このようなチームとしての工夫が圧倒的に足りていません。アドリブでやる攻撃も魅力的ですが、基本パターンがあってのアドリブなのでサイドアタックのクオリティ向上に期待したいものです。
③攻撃を加速させる斜めのパスとは
中盤で推進力のあるパスを出せなかったのが要因。サイドのプレースピードが上がったのは、憲剛が下がった最後の方だけ。
— いわん太 (@avante_iwanta) 2017年4月8日
プレスを仕掛けてくる相手には確り対応できるが、引かれた相手にどうビジョンで点を取るか…。
そして何よりこの試合足りなかったのは、活性化させたいサイドへ攻撃のスピードを上げる斜めのパスが出せなかったこと。
サイドアタックはスピード感が重要で、相手の陣形が整う前にスピーディーに攻略しなければなりません。
中盤で無駄な横パスが多すぎましたし、かと言って効果的に中盤で受けれたわけでもありませんでした。ネットの縦パス詰まりも再発していましたし、チームを加速させるパスが出せなかったことが、この試合のだらだら感の一番の要因でしょう。
個人的にはネットの1アンカーと憲剛、森谷の2センターハーフの形が、3バックでも4バックでも合うのではと考えます。
そうすれば斜めのパスが増え、中盤の余計な横パスを減らせるのではないかと。そうすればおのずのスピードの上がったパスワークが復活するのでは…
鬼木さんの目の付け所は悪くないと思うので、今後の対策に注目です。
それでは、採点です。
採点
1.ソンリョン 6.0(▼72’)
3.奈良 6.0 1G
5.谷口 5.5
7.車屋 5.5
22.ハイネル 6.5
2.ノボリ 5.5
19.森谷 5.0(▼84')
21.ネット 5.5
14.憲剛 6.0 1A
16.長谷川 5.5(▼75’)
11.小林 5.0
30.新井 5.0 (△72’)
13.ミヨッシ 4.5(△75’)
20.知念 採点なし(△84’)
鬼木監督 6.0
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